ギンギンなハードロックや
ハデハデのグラムロック、
先進的なプログレと、
百花繚乱、イケイケの70年代初頭。
頭までロックに漬かった当時、中学生の私に
カーペンターズやエルトン・ジョンなどとともに、
ソフトでメロディアスな曲で
大人の癒しの味わいを垣間見せてくれた
ブレッド。
アメリカ、ウエストコーストのバンドで、
ロックバンドの編成ながら、
高音ファルセットのボーカルとコーラス
アコスティック・ギターをフューチャーした
ロックとフォークを融合したようなサウンドで
「ソフト・ロック」なんて言われていました。
写真のベスト盤収録の20曲中、
全米トップ40入りが
ナンバー1を獲得した結成2年目の大ヒット曲
「二人の架け橋」をはじめ
実に12曲。
(うち1曲は77年の再結成後の「愛のかけら」)
ソフト・ロック路線の商業的な成功は
それを是としてリーダー的な存在になっていったデビッド・ゲイツ(g、vo)と、
他のメンバーとの間の軋轢、確執を生んだとのことで、
確かに売れる前のデビュー・アルバムは、
彼らにしてはロックっぽいというか、
60年代後半のポップス路線を踏襲したような音。
でも、デビュー・アルバムのタイトルにもなっている
「灰色の朝」なんか私は好きです。
「ギターマン」や「スウィート・サレンダー」なんか、
今でもたまに聴きたくなってベスト盤をかけますが、
上記のような理由もあってでしょうか、
日本で最初にヒットした「灰色の朝」が入っていません。
残念。

→いかにも70年代ウエストコーストの
匂いが漂ってきそうなファッションはご愛嬌。
ちなみにデビット・ゲイツ氏は
かのビル・ゲイツ氏とは赤の他人のようです。