1972年

1972年

何度かこのブログに思い出を書いている1972年は、
日本のロック史における記念すべき年になるはずでした。
なぜなら、あのローリング・ストーンズが初来日を果たすはずだったからです。

結果、チケットが発売されるとことまでいったものの、来日中止。
ロックファンの落胆と失望が大きかったことは言うまでもありませんが、
実のところ、ほとんどのファンは「やっぱり…」という思いとともに
中止のニュースを聞いたというのが本当のところです。

いくらチケットが発売されたとはいえ、それでもまだ、
ほとんどのファンはストーンズの初来日に半信半疑だったからです。

来日中止の理由は、彼らの都合ではありませんでした。
日本政府が、いけないお薬を持っていたりして、
何度も捜査当局のご厄介になったいわゆる「前科者」の彼らの
入国を認めなかったからです。

実際、キースが最後にカナダで逮捕されたのは、
この年から6年後。彼らはまだ、「現役」のアウトローでした。

日本政府がそんな彼らの来日を認めるはずはなく、
そうした事情は多くのファンも知るところであり、
それが上述の「半信半疑」の理由になっていました。

結局、ストーンズが初めて日本に来たのは1990年。
18年の歳月がかかりました。
それも、いまやナイトの称号を贈られた紳士、ミック・ジャガーの公演をまず日本でやって、
地ならしをし、問題がないことをご当局にもご理解いただいた上で、
その後にストーンズ本体ご一行さまの来日を実現するという、
周到な手順を踏んだ上ででした。

今年の彼らの来日は3年ぶり、5回目。
私がロック少年だった1972年を振り返ると、
この事実だけでも隔世の感があります。

1972年の彼らを見れなかったのは本当に残念なことでしたが、
恐らく72年当時とそのパワフルさで何ら変わることがない
彼らの超人的なステージを見て、
30年余の歳月がぶっとんでしまいました。

ストーンズ公演以降、ロック少年にタイムスリップしたままです。


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この記事へのコメント
僕は不良っぽいのがだめですが、どうにもストーンズには惹かれます。
逆になりたくて仕方なかった素直でない子供でした。
BEATLESのライバルと書かれることがありますがまるでジャンルが違う。
彼らは複合した欲望、BEはやはりおりこうさんな感じがしてしまう、ゆえにBEへ走った。
いまだに欲望的感性の兄弟がうらやましい。
Posted by イチロー@遊撃隊 at 2006年04月09日 01:38
1990年のストーンズのコンサートに行きました!!

思えば、時はバブル時代★
プレミアムチケットが手に入る事がステータスの様な浮かれた時代でした。

あまりストーンズを知らないで行った私でした(((^_^;)
Posted by ATSUKO at 2006年04月09日 13:16
不良…というより、ブライアン・ジョーンズの変死とか、「オルタモントの悲劇」とか、もろに危ない感じがありましたもんねぇ。イチロー兄さん。それを考えると今や健全なロックンロールバンドです。観客も私たちより明らかに年齢が上の方々が多かったし、「家族連れ」もたくさんいました。
ATSUKOさん。私も最近のストーンズはあまり知らないのです。実は。
でも新曲もみんな分かりやすいロックンロールで、理屈ぬきにのれました。
Posted by はかり屋☆の息子 at 2006年04月12日 00:46
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